圧縮と解凍について、改めて学んでみませんか?

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無料配布としては定番中の定番

根本的な部分として

Lhazを利用しているユーザーにとっては実にありがたく、そして便利な解凍ソフトとなっているがこうしてみると黎明期からインターネット上で存在している人にとって、ちとら氏というのが古参な存在だという事がよく理解出来る。コアな人が趣味の世界でしか使用しないと見られていた平成初期と、仕事にもプライベートでも当然のように使用しなければまともに生活することも出来ないと言われるようになった現代でも、Lhazは確かにその存在感を放ち続けている。開発されてから15年という月日が流れているが、こうした時間が経過する中でパソコンを利用している人々は、ちとら氏に対して疑問を持ったことだろう。『どうしてこれだけ広く流通しているソフトを有料で提供しないのか』、というのはとても気になるところではないだろうか。

例えば初期の頃はまだそこまでユーザー数も多くはない中なら、ちとら氏も自分と同種のパソコンを初めの頃から楽しんで扱っていた人達に対して無料で提供してくれる、という点ではまだ分かる。ただ時代を経るごとにインターネットが身近なものとして感じられるようになってくると、当然初期に活動していた以外にもパソコン需要度はこれでもかと増すものだ。そうなると当然、欲が出てくるものだ。今までは無料でソフトを配布していたプログラマーが値段としては高いとは言えないような激安ではあるものの、幾らか有料で提供すると考える人が出ても必然なことだろう。

もちろんお金を取るとなったらそれに見合うだけの完成度が無ければ話しにならない、そこまでの完成度が誇れていないにも関わらず料金を取られたら、元も子もないからだ。こうした事を考えてみると、ちとら氏が開発した解凍ソフトLhazというものが、一般的な商業品として発売されることになった場合、かなりの利益が上げられるのではないだろうか。多いときで毎月20,000件ものダウンロードが行われている事を考えると、人気が出て評判が上ればお金が発生しても申し分はないと考える人が出てもおかしくはない。

ただちとら氏はLhazの存在が世間一般にまで広がるようになった今でも、常に無料配布を一貫して継続している。何故そこまでして無料にこだわるのかについて、話をしていこう。

必要だったから作り、気付いたら人気が出ていた

そんな疑問は一般人も、そして企業としてもなんでこの人はこんなソフトを無料で公開しているんだ、などと思ったことだろう。筆者がもし開発して、その後の評判を確認したら間違いなく低価格ではあるが、有料として販売していただろう。話題と人気の規模が大きくなりすぎてしまったがために出来なくなったというのもあるかもしれないが、そうした部分もひっくるめて調べてみるとちとら氏が某パソコン業界誌として業界最大手から取材を受けているものを見つけることが出来た。そこに記載されているインタビューを見ると、やはり開発理由としての原点はそこからかと納得できてしまう。

まだ日本でパソコンが登場したばかりの頃、業界シェアはかなりマイナーなものだった。『パソコン? 何それっ美味しいの状態』といってもいいだろう、そんな中では圧縮されたファイルを回答するためのソフトとしても、あまり豊富だとは言えないのは目に見えている。今と違って業界が大きくなかったこともあるが、ちとら氏はそんな中で何とか、一発解凍型のソフトはないものかと検討したという。そうした中で出た結論としては、ないなら作ってしまえと言うところだ。元からちとら氏本人がプログラマーとして活動していたこともあって、解答ソフト開発までに行き着くにはそれほど時間を要することはなく、しかもLhazの初期リリースを完成させるまでに1ヶ月弱で作り上げたというのだから、備え持っていた実力が相等だった事も起因しているだろう。いくら一念発起したとしても、実力が伴っていなくては、プログラム開発などといったら平気で年単位の時間を要することになる。

もちろんその頃には既にいくつか解凍ソフトはあったが、どれもこれもちとら氏の要望にお目が叶うものはなかったこともあって開発を促すきっかけになった。そうして1999年、出来上がったLhazの初期モデルを自身で利用してみると意外なほどに使い勝手がよかったらしく、それまで散見されていた解凍で困っている人達に助け舟を出すようにして公開した、というのが顛末だ。

拾い上げられて、注目を集めた

そんなこんなで誕生したちとら氏の開発したLhazはその後、当人のホームページでの提供に始まり、またオンラインソフトを紹介しているポータルサイトにて、自身で登録して公開するなどしてソフトを広めていった。自発的な行動なのでそこまで宣伝効果は期待できないところもあるが、現在でもオンラインソフトの情報を掲載している大手ポータルサイトである『窓の社』にて、Lhazの特集が組まれた小さな記事が掲載されるという出来事があった。

初めこそ何の変哲もないものだったが、その記事を見て興味を持った人が利用してみるとその良さに驚き、そしてこの頃からネット内における情報の伝播は恐ろしいほど早く、光速に乗るかのごとく注目を浴びるようになる。この窓の社では管理している企業の編集部が、ある一定の調査をしてクリアしたモノでなければ紹介しない、という特徴だったことも大きい。

めくるめく人気の階段を上がることになるLhazだが、それはまだベータ版ともいえる未完成部分を孕んだものとなっており、マスターアップされたものは初期版がリリースされてから2年後に誕生しており、それが現在まで発表されているソフトの雛形となっている。

その後は使用したユーザーからの声に応えるように、不具合を修正するためのアドバイスなどをしているとのことだが、この時点で『ちとら』という名称がネットの世界で非常に広く浸透した名前として知名度を上げた、という意味でも大きいだろう。