圧縮と解凍について、改めて学んでみませんか?

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どうして金銭を伴っていないのか

有料化は念頭に置いていなかった

こうして

Lhaz開発者、ちとらという名前が広がるようになってLhazも広く利用されるようになっていった。一時期はOSハードが上ったこともあり。64bitOSやWindows7などに対応した最新のバージョンも2013年に公開されるなどしている。Windows8については対応しているかどうかは少し定かではないが、現在のところでは7までが利用可能となっている。だがちとら氏としては7までに対応しているLhazを開発する事は当初検討していなかったという。それもそうだ、そうした作業をするとなったら作業道具を一新して、ちとら氏のハードウェア環境を丸々リニューアルしなければならないといった負担を抱えることになってしまう。無料で配布しているため、そこまでしても自分に対して帰ってくるものがないからこそ、出来るところというものは限度として定められてしまう。無料で出来る程度の問題、といったところか。

その後の状況を見てみると、7までに対応した物を製作しているのを見れば一新する機会として丁度よかったのかもしれない。さすがに8までリリースされていると最低でも7までを利用していなければならない、といった強迫観念に曝された、みたいな部分もあるかもしれない。プログラムの開発をするにしてもやはり苦労はつきものだ、そうなると心のどこかでやはり有料化にするべきだろうかと思うところだと推測できるのだが、ちとら氏としては初めから有料として配布するだけの価値はないと考えているようだ。

そんなことはないのでは、と言う素人目線で話をすると弊害を呼びそうな気もしなくないが、そう思うのは人間として当然の部分だろう。ただちとら氏がそう思わなかったのは、本人がビジネスとしてでもプログラミングを行っていることにも関係しているようだ。

趣味だからこそ出来る範囲

どうしてここまでの知名度を持つまでに至りながら一度も有料化しようという考えに至らなかったのかは、ちとら氏にとってLhazの開発は自身の趣味だからこそ情熱を持って開発できる、ということが大きいとのことだ。趣味を仕事に出来ればそれに越したことはないといわれるが、中にはちとら氏のように趣味だからこそ仕事としての性質を持ってしまうと、楽しめずに苦しくなってしまうと考えている人がいる。趣味をしているはずなのにストレスを溜め込んでしまっては、確かに本末転倒だ。開発するきっかけになったのも、ちとら氏自身が求めている解凍ソフトがなかったから作った、というのが原動力になっている。ここにもしも仕事という性質が組み込まれてしまったら、恐らくここまで持続して開発をしてこなかったかもしれない。

実際、ちとら氏の元にはLhazをWindows Mobile用に開発してほしいという依頼が来たというが、これについては興味こそあればこそだが、要求に見合ったものを製作する事が出来るだけの自信がなかったこともあって、断ったという。趣味の範囲のソフト開発と、仕事としてのソフト開発では背負うことになる責任感はまるで違う。仕事になれば企業が求める完成度を誇っていなければ報酬を貰うだけの者が出来なけば話しにならない。プライドが高ければこだわりを持ってするとはいっても、それまで趣味として、仕事や生活のストレスを発散する目的で開発している物が、仕事になってしまう事を極端に嫌っていたからのだろう。

また、ちとら氏曰く個人で作っているこのLhazがそこまで広い範囲で需要を見出せるような商品だとは思っていないらしいのもあるが、また製作後に発生するサポート体制などもしっかりしなければならなくなる。

本人が欲しいものを開発している

この自分が欲しい物を開発するという動機について、共感できる人も多いのではないだろうか。身近なところでは最近色々と物議をかもし出しているが、男女関係なく人気を呼んでいる『同人業界』とどこか似ているところがある。同人活動の原点も、ある種の作品に対しての愛が強く、その愛をファン活動の一種として行っていき共通の趣味を持っている人と、その楽しさを分かちたいというところに活動の本分がある。ちとら氏の趣味としてのソフト開発は、こうした同人活動とどこかに通っているところがあるといえる。ただ商業としては逸脱しないところへのこだわりを持っていると考えれば、こだわりがあるのかもしれない。当人は既にプログラミングの仕事を行なっていることもあって、プロとして活動していることを考えると一概に素人とは言い切れない部分はある。

だからこそ素人には出来ないようなものを開発し、ものの見事にインターネット上で需要をアマチュアながら獲得することが出来たとも言える。その成果としては、ちとら氏が欲しいものとして開発した以下のものも本当に個人として必要だったから開発したのだろうというものだ。

  • FOMA専用 着モーション作成ソフト『着もと』
  • 株化情報や売買判定を行なうことが出来る『KB』

といったものになる。KBについては株をやめてしまったためにプロジェクト自体は凍結してしまうが、あくまで趣味の一貫として開発したというところで、中途半端で投げだすことが出来るのも趣味の特徴だ。企業から指定された商品をこのように開発頓挫してしまうようなことになってしまえば、当然責任を負わなければならないためそこまでの事はしたくなかったのも、ちとら氏は考えているという。これも全て、ソフト開発における本人のやる気が維持できるかどうか、という点に関わってくるのも趣味における特徴だ。同人活動にしても継続して行っていくとなったら相当の努力を要することになる、それはたやすいことではない。その時々によってモチベーションは増減することになるので、一度開発したとしても上手い具合に波が起こらなければ、開発も難しくなってくる。その点フリーソフトとして配布するのに金銭が伴わないとなれば、納期といったものに左右されることなく自分の作りたいものを、自分のペースで製作する事が出来る、だからこそ強みになっているという。